blog

ブログ

7月 祇園祭に思うこと

 7月に入ると京都市内は祇園祭色になります。山や鉾が建てられ、お囃子が鳴り響き、クライマックスの山鉾巡行へと続きます。山や鉾の建っている近くでずっと過ごしたので、この季節になると祇園祭への想いが出てきます。

  子どもの頃、鉾が建つと、メイン通りには屋台が出て、何を買おうかワクワクしたものでした。学生時代は、友達と鉾町界隈をブラブラ練り歩きました。ところが大人になり仕事を始めると残業で遅くなったとき、浴衣姿で楽しそうに歩いている若者を見て、プンプンと怒っていました。最近の祇園祭は私にとっては何かありそうなワクワク感と満員の中で何が楽しいのかと思うプンプン感の2つの面を持っていたようでした。

 そんな中、3年前、山も鉾も1つも建たない状況が突然訪れます。いつもの場所行ってもお祭りはない。本当に何もないのかを確認して、そこに寂しさを感じていました。その後も、縮小した形で実施してきましたが、今年は完全に復活するようです。

 私が祇園祭で好きなのは、メイン通りに建っている鉾ではなく、少し外れたところに建っている山です。鉾は大型で華やか、人目も引きます。また、それぞれにお囃子もあり(一部山にもありますが)派手です。それに比べて山は小型で人も乗れないものが多く、地味なのです。まるで鉾の引き立て役のようにも感じます。しかし、そういう山を見ていると人通りも少ない中、ぼんやりと提灯に照らされ、その中で、粽を売る子どもの声が聞こえることもあります。時には、家族で花火をしているところに出会うこともあります。そういう控えめな山の風景が私の好きな祇園祭、少しおくゆかしい京都を感じます。

 今年は完全復活しますので、デイケアの仕事が終わって、四条の駅に降りるとたぶんワクワク感とプンプン感を感じている自分がいることを想像しています。

                                      TT

ページトップ
  • 五十嵐こころのクリニック
  • 老人介護 デイサービスセンター香琳
  • うつ病リワーク研究会
  • X
  • Instagram

Copyright © Resurf All rights reserved.