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「五十の手習い」

 「五十の手習い」ということわざがあります。高齢になっても何かを覚えるのに遅くはないという意味です。でも、インターネットで調べてみると、「六十の手習い」「七十の手習い」「八十の手習い」という言葉が出てきました。昔は、人間の寿命が今よりも短かったため、「50歳」が高齢の範囲内だったのかもしれませんが、今は寿命が長くなり、80歳でも新しいことをはじめられる時代になっているのかもしれません。

 先日も京都新聞に、70歳になってからスマートフォンのアプリの開発をはじめ、「世界最高齢アプリ開発者」としてアップルやマイクロソフトから認められた「若宮正子」さんの記事が載っていました。

 若宮さんは、定年退職後、60歳になってからパソコンを習いはじめ、75歳からピアノをはじめたり、自分がしたいことを次々と挑戦されています。ただ、それらを極めようとするのではなく、「楽しみ優先で、楽しみながら学ぶ」ことを大切にされているようです。読書も1冊を最初から終わりまで読むのではなく、面白そうな本をジャンルにとらわれずに数冊選んで、それを全部持ち歩いて並行して読むそうです。

 若宮さんには、いろいろな大切にしているルールがあり、「学びたいと思ったらためらわないこと」や若宮さんの究極のルール(?)ともいえるのかもしれませんが、「時間のルールはなし」「無理をして寝ないし、無理をして起きることもない」「睡眠時間も起床や就寝、食事の時刻もその日次第」で「カラダの声に素直に生きている」とのこと。そして、毎日のように予定が入っているので、「1日1万歩以上歩く」ことはしょっちゅうだそうです。

 それらのルールは、若宮さんが好奇心のままに行動している結果、自然に生まれてきたものなのかもしれません。若宮さんのように自由に生きることは、誰にでもできることではありませんし、それが正解というわけでもないと思います。しかし、何歳になっても、新しいことをはじめられる。新しいことにチャレンジできる。そして、楽しんで生きることを何より大切にする。そのこと自体は、とても大切なことのように思います。

 私も50代の半ばになって、今、新しいことに自分なりにチャレンジしています。新しいことをすると疲れますし、休日の自由な時間も減りますが、楽しいと思えていると、なぜか苦になりません。生きがいとか、生きる意味とかを考えるよりも、自分がやってみたいことに楽しみながらチャレンジし続けていれば、何か大切なことが見えてくるような気もします。

T.A.

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